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製造業

AIチャットボット「サクット」が毎月170時間の問い合わせ対応時間を削減!

日本新薬株式会社 様

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  • 業種

    製造業(医薬品・機能食品の製造及び販売 )

  • 従業員数

    約2,000名

  • 導入部門

    人事部、総務部

大正8年(1919年)の創立以来、100年以上にわたり特長あるくすり創りに取り組む研究開発型の新薬メーカー。経営理念「人々の健康と豊かな生活創りに貢献する」のもと、病気でお困りの患者さんとご家族にとって必要となる特長あるくすり創りを通して、社会から信頼される企業を目指しています。また、医薬品事業で培った技術力を生かして機能食品事業にも進出し、市場ニーズに応える高付加価値な製品を提供しています。

今回は、人事部人事課、総務部総務課の担当者5名にチャットディーラーAIを導入の経緯、導入後の効果について伺いました。

SUMMARY

  1. 大量の問い合わせにより、コア業務に着手できない状況
  2. 簡便な設定と学習済みAIで、手間をかけずに高い回答精度を実現
  3. チャットボットキャラクター「サクット」が社内の共通言語まで浸透
  4. 毎月170時間の問い合わせ対応時間を削減し、捻出した時間で社内DXを推進
  5. 経理のFAQも取り込み、少しずつ成長するチャットボットへ

ご担当されている業務内容とミッション(目標)を教えてください。

人事部人事部のミッションは「社員一人ひとりが最大限活躍するための取り組みを行い、組織を活性化させ、企業を成長させること」です。
会社にとって最も大切な「人」に関わる業務全般を担っており、人事制度設計・運用、人員配置、人財育成、評価、昇格などを担当しております。

総務部総務部のミッションは、「コストマネジメント」「施設メンテナンス」「リスクマネジメント」を通して、全社組織の効率的管理に寄与することです。
その中で、什器や備品、複合機、車両の管理のほか、会社行事の立案や福利厚生に関する業務を担当しております。

導入前の課題

過去、どのような課題を抱えていたのでしょうか?

人事部制度改定や異動のタイミングは社員から多くの問い合わせが発生し、担当者は対応に多くの時間を割いていました。
なぜなら、社内データベースに情報を蓄積しているものの、利用者と担当者の双方が十分に使いこなせていない状態だったからです。

具体的には、人事領域のデータベースが内容別に複数あることや、データベースの検索機能の精度が高くないことが原因で、社員は「探しても答えにたどり着けない」ことがあったと想定されます。
その結果、担当者への社内問い合わせが大量に発生していたのです。

また、情報量が膨大なため、担当者自身も部内のすべての情報がデータベースのどこに掲載されているかを完璧には把握できていません。
そのため、回答に必要な情報の取得に時間を要していました。

総務部人事部と同様に、社内データベースの課題を抱えており、問い合わせが多い状況でした。
社員が回答にたどり着けない理由として、データベースの記載方法に統一されたルールがないことも、情報の見つけにくさを助長していたと考えています。

また、担当部署が分からず「とりあえず総務に連絡しました。」というケースや、相談しやすい担当者に一旦聞いてしまう社員も多くいました。
その結果、“問い合わせの取り次ぎ”と“対応の属人化”が発生しており、社内問い合わせに多大な時間を要していました。

課題が解消されないことで発生していた“困りごと”について教えてください。

人事部と総務部ともに、一番の困りごとは「コア業務に十分な時間を割けないこと」でした。
問い合わせが発生すると、どうしても業務の手を止めて対応せざるを得ないため、取り組みたい業務に腰を据えて取り組めない状況が生じていました。

また、業務の遅れを取り戻すために一部で残業が発生することや、同じような問い合わせが連続することが担当者に心理的な負担を与えることがありました。

社員からどのような方法で問い合わせされることが多かったのでしょうか?

電話やメール、チャットなど、問い合わせ方法はさまざまでした。
質問のために直接部署を訪れる社員もいました。

チャットボットを検討することになった“きっかけ”を教えてください。

「課題を解消するために何かできることはないか?」と常に考えている状況でした。
また、人事部や総務部には他部署から異動してきた者が多く“利用者側”だった経験に基づき、問い合わせの課題を早期に解決したいと考えていました。

そのような中、情報システム部門でチャットボットを導入し、問い合わせ対応に効果がでているという話を耳にしたことをきっかけに、「人事部と総務部の課題も解消できるのでは?」と検討をスタートしました。

ツール選定

ツール選定にあたり、どのような観点で検討を進めていたのでしょうか?

社内で協議し、4つの検討ポイントを定めてツール選定を進めました。

具体的には、「メンテナンス工数が少なくて済むこと」「複数部門で柔軟に利用できること」「利用者&管理者ともに操作しやすいこと」「費用面」です。

数あるチャットボットツールの中で、チャットディーラーAIを選んでいただけた理由を教えてください。

検討ポイントの4つを満たしたのがチャットディーラーAIだったからです。

社内特化型チャットボットとして、頻出の質問テンプレートを搭載しており、初期設定の工数が少なくて済むことは魅力的でした。
機能面は充分、かつ、他ツールと比較して安価な費用だったため、全員で合意のうえチャットディーラーAIの導入を決めました。

設定から公開まで

ご評価いただきありがとうございます!チャットボットの設定はいかがでしたかでしょうか?

直感的に操作可能で、非常に簡便に初期設定することができました。
実際に設定した中で、特に3つの点を高く評価しています。

1つ目は、「社内向け質問テンプレート」です。よくある問い合わせは一通り準備されていたので、自社の回答を登録するだけで簡単に設定が完了しました。

2つ目は、「カスタム質問」です。少なからず自社独自の問い合わせも存在するため、カスタム質問として自由に登録しています。テンプレートと比べると「質問文」を作成する必要がありますが、簡単な操作で登録できるため特に手間だと感じませんでした。

3つ目は、「学習済みのAI」です。AIがきちんとした回答を返すには多少時間がかかると思っていましたが、チャットディーラーAIは事前に学習された状態で提供されるため、非常に短い時間で高い精度まで到達させることができました。

導入メンバーが今後も継続してメンテナンスできるとは限らないため、簡単な設定で高い精度を実現できると再確認できたことは、将来的なメンテナンスに対する安心感にも繋がりました。

設定後、部内テストを実施されましたが、評判はいかがでしたか?

回答精度を確かめるため、担当者が受けた問い合わせをチャットボットに入力し、適切な回答が提示されるかを確認しました。

結果、高い精度で回答できていたため、チャットボット「サクット」を社内に公開しました。

ポータルサイトに設置しているバナー
ポータルサイトに設置しているバナー

チャットボットキャラクター「サクット」の誕生経緯を教えていただけますでしょうか。

サクットの由来は、“サクサク検索できるチャットロボット”です。
関係者全員で悩みに悩んで、総務課担当者の案が採用されました。

総務課担当者「私もチャットボットの名前を何日も考え続けていました。(笑)
ふと、小学生の息子と歯磨きをしながら『いま名前考えているんだよね~。サクサクっと検索できるロボットでね~。』と口にしたところ、『さくっとろぼっと、サクットがいいんじゃない?』と会話の中からひらめきました。
翌日に早速提案し、メンバーの皆さんに受け入れていただきました。」

サクットに愛着を持ってもらうことが利用率アップに繋がり、その結果として効率化を実現できると考えました。名前とイラストには特徴をあえて持たせず、呼びやすい名前、親しみやすいキャラクターにしました。

ほっこりする誕生秘話ですね…!公開にあたって、「サクット」を全社周知していくことになりますが、どのような工夫をされたのでしょうか?

メールや社内掲示板で周知するほか、データを集約しているポータルサイトのTOPページに「イラスト付きのバナー」を大きく設置して目立たせました。
また、人事、総務からの連絡の際、メールの署名欄に「サクットはこちら」とサクットのURLを掲載しました。

初回に大々的に周知し、その上で草の根活動を続けることでサクットの認知度をあげるよう工夫しました。

導入効果

チャットディーラーAIを導入後、どのような効果がありましたか?

人事部と総務部の合計で、“1か月に170時間”の問い合わせ対応時間を削減できています。

人事部実績レポートでは「テレワーク関連」の問い合わせが常に検索の上位に挙がっています。
実際に問い合わせを受ける機会は少なく、社員がサクットで自己解決してくれていると感じています。
他にも、サクット導入後に休暇制度の変更がありましたが、通常であれば問い合わせが増える場面でも問い合わせはほぼ発生しませんでした。

また、匿名で問い合わせることができるため、「直接問い合わせすることが憚られる内容についても、サクットを利用して気軽に質問ができるようになった」といった感想も寄せられています。
社員がサクットを通じて疑問を解消できていると嬉しいです。

総務部サクット導入前は「これはどの部門に聞いたらいいですか?」という問い合わせが多くありましたが、導入後は非常に少なくなりました。

問い合わせが減った結果、業務の手が止まる機会も減少し、集中して仕事に取り組めるようになってきました。
また、よくある問い合わせはサクットが解決してくれるため、担当者の心理的負担も軽減できていると感じています。

実際に利用してみて、想定していなかった効果などございましたか?

目的の情報ページを開くための「検索ツール」としても大いに活用しています。

サクットに聞けばすぐに案内してくれるので、どこに情報があるか知っている場合でも、直接データベースから探すより早いと感じています。

お役に立っているようで何よりです!導入効果によって、何か新しく着手できるようになったことはありましたか?

問い合わせ対応に割いていた時間が削減されたため、これまで時間の制約があって着手できなかった業務にチャレンジする時間ができました。
古い資料の電子化など、いままで着手できなかったDX推進の業務にも時間を割けるようになったと感じています。

また、これまではデータベースの作成に明確なルールを設けていませんでしたが、社内に導入されているチャットボットの設定を行うことを想定した作成基準ができつつあります。
サクットとの紐づけを考えたときに、「このようにデータベースを作った方がわかりやすいのでは?」など、新しい視点で考えるようになりました。

チャットディーラーAIのサポート体制

「専属サポート」も特徴ですが、実際のご支援はいかがだったでしょうか?

手厚いサポートをしていただき、感謝しております。
設定で困った場合、ご連絡すると迅速に対応して解決に導いてもらえました。

また、サクットの公開後も定期で「効果測定ミーティング」を実施いただき、レポートの見方から数値報告、根拠をもった具体的な解決提案をしてもらった点も非常に助かりました。
おかげさまで、サクットがどんどん賢くなり、社員に浸透する手助けになったと感じています。

今後の展望

現在は「人事・総務」の利用ですが、「経理」にも展開するとお伺いしました。どういった背景があったのでしょうか?

導入は2部門のみとしましたが、人事・総務以外の部門への質問もあり、社員のニーズが大きいことが分かりました。
問い合わせの回答が返ってこないと“サクット離れ”にもつながるため、情報システム部と他部門への展開を検討しました。

効果測定レポートで、質問数の上位にあがることの多かった経理部門へ「参加しませんか?」と相談したところ、好意的な意見をいただけたため共同で利用していくことになりました。

今後の展望について教えてください。

今以上に、社内の“わからないこと”をサクットで解決していきたいです。
社員の検索にかかる時間や、担当者の問い合わせに対応する時間を削減するため、引き続きサクットを成長させていきます。

社員の立場からすると、“質問ごとに問い合わせ先が異なること”は非効率であり、あるべき姿とはいえません。
そのため、将来的には、全社の問い合わせ先を集約し、「社員のわからないことを何でも答えられるサクット」を実現することが一番の理想です。
経理部門の参加は、その第一歩だと考えています。

以上、日本新薬株式会社様の導入事例をお届けいたしました。

社内にチャットボットを導入したいとお考えの方で、少しでもチャットディーラーAIにご興味をお持ちいただけた方はぜひ一度お問い合わせくださいませ。
貴社の課題をきちんとヒアリングして、“課題解決”のお手伝いをいたします。